うつ女ブログ

うつ病からリハビリ期へ。自分を労わりながら社会復帰していく雑記。

ル・クルーゼに助けてもらい料理をした話。

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うつ病以前は料理が好きでした。

 

疲れている時には料理することが面倒に感じることもあったけれど、

いざ始めると黙々と作ることが楽しくて、美味しく出来ると嬉しくて、

料理がリフレッシュの時間になる場合もありました。

 

うつ病になり、料理が難しくなりました。

お米を炊くことさえもしんどくて辛かった時期がしばらくありました。

 

だんだんと楽になっていき、

  • 野菜サラダを盛り付け、パスタを茹でてソースを温めてかける
  • 味噌汁を作って魚を焼いて、ホウレンソウを茹でる

程度であれば大丈夫になっていきました。

 

 

少し前には炊き込みご飯を作りました。

 

しかし、当時の私にはまだ負担感があり、作り終わった時にはけっこうな疲労

作ってる最中も辛くなる感覚があって、大好きな曲をかけながら、音楽で気を紛らわしながら作りました。

 

今回は、

上記の「パスタを茹でてソースをかける」「味噌汁を作って魚を焼く」程度以外では、炊き込みご飯以来となる料理をル・クルーゼを使って作った雑記です。

よろしければお付き合いいただけましたら嬉しいです。

 

目次

 

 

ル・クルーゼ

離婚した際、かなりのものを手放しました。

元夫との思い出が鮮明なものは、いくら気に入っていようとそれを見て思い出すのを避けたくて。

気に入っていたカップも、元夫と旅行した際に買ったものだったので、泣く泣くお別れ。

 

それでもいくつか、私の身と共に実家に持ってきたものがありました。

 

その1つがル・クルーゼ

鋳物ホーロー鍋です。

 

高いなぁ、と思いながらも、ル・クルーゼで料理をしたくて、当時元夫にお願いして購入。

ル・クルーゼで煮込みを作ると、野菜が甘くなってとても美味しい。

ル・クルーゼで作ると気持ちが楽しくなる。

愛着のある、大切にしていた鍋でした。

 

実家に持ってきたものの、しばらくしてうつ病を発症。

家族に良かったら使ってと伝えていたものの、使われることなく、納戸にひっそりと存在していました。

 

 

ル・クルーゼとの再会

ル・クルーゼとの再会は、思わぬ流れでした。

 

図書館で帰り際に雑誌(確かmartだったと思う)を見る

   ↓

作家:宮下奈都さんの記事を読む

   ↓

その中に出てきた小説「太陽のパスタ、豆のスープ」を読んでみたくなる

   ↓

「太陽のパスタ、豆のスープ」を図書館で借りて読む

   ↓

作中にル・クルーゼが出てくる

   ↓

ふと、「ル・クルーゼで料理したい、ル・クルーゼなら負担少なく出来るかも」と思う

しかも、母の誕生日が近い

   ↓

母の誕生日にル・クルーゼで一品作る

 

という流れです。

 

図書館で語学の勉強を続ける中、帰り際ふらふら~っと立ち寄った雑誌コーナーで、

これまたふらふら~っと雑誌を見ていたら、

前に読んで心奪われた小説「羊と鋼の森」を書かれた、宮下奈都さんの文章が掲載されていました。

 

宮下さんの日常が綴られていたのだけれど、

その中にご自身の作品「太陽のパスタ、豆のスープ」が出てきました。

 

語学検定試験を終え、小説をまた読もうかな~と丁度思っていたところ。

 

調べてみると、婚約破棄されて落ち込んだ女性が立ち上がって行く話。

ふむふむ、良さそう、と思い、さっそく図書館で借りました。

 

太陽のパスタ、豆のスープ (集英社文庫)

太陽のパスタ、豆のスープ (集英社文庫)

 

 

 

作中には

でもまぁ、がんばれるときに、がんばれる人が、がんばればいいんだと思うよ

など、頷き同感し心に残る言葉があったのですが、

この本を読んだことでの大きなことは、ル・クルーゼが出てきたことでした。

 

作中で主人公がル・クルーゼで料理を作るのです。

 

ル・クルーゼ

だいぶしばらく使っていない、ル・クルーゼを思い出しました。

 

読んでいるうちに、「ル・クルーゼで料理してみようかな」

ル・クルーゼを使うなら、楽しく負担少なく出来るかもしれない」と思いました。

 

うつ病がしんどい時には、見た目が素敵だろうとなんだろうと無理なものは無理、という感じでしたが、

だいぶ楽になった今、「見た目が素敵で楽しく美味しくできる調理器具」は、料理に取り掛かる気持ちを和らげてくれ、背中を押してくれると感じました。

 

母の誕生日があるからその時に作ろう、と思ったことも大きいです。

 

納戸からル・クルーゼを取り出し、再会を果たしました。

 

 

ル・クルーゼで料理する

図書館でル・クルーゼ料理本を借りて見ました。

 

美味しそうで、母が好きな物で、今のわたしに出来そうなもの。

 

藤井恵さんの「簡単!おいしい!藤井恵のひとり分ごはん」にある

「きのことエビのガーリック蒸し焼き」に決定。

 

簡単! おいしい! 藤井恵のひとり分ごはん

簡単! おいしい! 藤井恵のひとり分ごはん

 

 

本に書いてある所要時間、なんと3.5分。

 

元々のろいけれど、一層ゆっくりな今の私にはとてもその時間では難しかったですが、

手順少なく材料も少なく、包丁で刻むことも少なく、

負担をあまり感じずに料理することが出来ました。

 

 

乗りたい流れには乗ってみる

うつ病の回復過程で、自分の状態をじっくり観察して、心の声を聴いて、

「やれるかも、やってみよう」と感じたことには一歩踏み出すようにしてきました。

 

心が動いたタイミングで「今だ!」という感覚がある時には、

その時踏み出すようにしています。

 

「鉄は熱いうちに打て」という諺がありますが、

「今だ!」と感じる時には、その時流れに乗ってしまうとスーっと進んでくれることがあるように思っています。

 

今回のル・クルーゼの件は、まさにそうだと感じます。

母の誕生日に作りたい気持ちも力を貸してくれ、一歩踏み出せてよかった。

 

母も喜んでくれました。

 

ル・クルーゼで作る料理の本を上記を含め計3冊借りてみたのですが、

他にも作ってみたいものが幾つかあったので、作ってみようと思っています。

 

 

おわりに

人は影響を受けて生きている、とつくづく思います。

(私が影響されやすい、ということもありますが)

 

何かに触れて、心が動いて、気持ちが芽生える。

 

うつ病が辛い時には心が動かないけれど、

少しずつ感覚が動いてきた時には、この「何かに触れて、心が動いて」が、

一歩踏み出すきっかけをくれたり、回復の力になってくれると経験から感じています。

 

今はまだ動くタイミングではない場合には、

「どんなことに出合って、どうなっていくかな~」と、楽しみにしつつゆっくり過ごすといいのではないかな、と思います。

 

じっくり、ゆっくりと。

回復の道のりを歩んでまいりましょう。

 

長くなりましたが、最後までお読み下さってありがとうございました^^