苦しい時に「○○な方と比べたら全然恵まれている」「○○の国の方は、もっと大変な思いをされている」と考えられる方を見かけたことがあるし、私もそんなふうに考えていたことがありました。
でも、本当に苦しい時にこれはあまりよくない、と思っています。
その苦しみは、生きている状況や環境だけで測れるものではないし、その時自分が感じている苦しみは紛れもない事実だから。
それに、○○の国の人が、「私の苦しみなんてあなたの苦しみに比べたら大したことはありません」と言われたら、どんな気持ちになるか。
上から目線を受けている気持ちになるのでは…という気がします。
私自身、もし誰かに「私の苦しみなんてあなたの苦しみに比べたら大したことはありません」と言われたら、全然嬉しくない…
私の苦しみの深さがあなたにわかるの?と思うし、比較されることを心地よくないと感じ、同情されている、と感じると思います。
他の例。
育児をしていて大変な時に、「双子ちゃんや三つ子ちゃんに比べたら全然楽だ」と自分を励ますのは、人数での比較なので良い場合もありそうですが、
人にはそれぞれキャパがあるので、パワー100の人と50の人では、100の人の双子育児と、50の人の一人育児ではもしかしたら負担が同じくらいかもしれない。
赤ちゃんの個性・大変さも赤ちゃんによる。
だから、本当に辛い時に、「双子ちゃんに比べたら全然楽なのに、苦しいなんて思ってちゃダメだ」と自分に言い聞かせるのは危険な気がしています…
自分が苦しいと感じる時には自分の苦しみを受け止める。
比較する必要も、苦しむことをダメに思う必要もない。
人が苦しい時にも、その人がつらいという事実を受け止める。
いつか元気になってくれたらいいなと願いながら、苦しんでいることを否定せず、回復していくことを焦らせない。
そんなふうがいいのかな、と思っています。
人は一人では生きていけなくて、たくさんの方の支えの中で生きている。
でも、どんな支えがあったとしても、最終的に変わったり立ち上がったりしていくのは、自分自身。
苦しい時には自分が立ち上がっていけるのか信じられなくなるけれど、
頭の片隅でもいいから、そっと、きっと立ち上がっていけると、自分のことを信じてあげる。
ゆっくり休もう、と自分自身に声をかけてあげる。
自分の調子を見て、味方でいて、必要なケアをしたり言葉をかけたりする。
そうして過ごしていくのがいいのかな、と思っています。
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