うつ病になってから、家事の中では最も好きだった料理が負担になりました。
ひどかった時には、キッチンに立っているだけで苦しく、得体のしれない黒いものに包まれているような気持ちになっていました。
段々と楽になってくるにつれて、簡単なことはできるように。
- ご飯を炊いて、味噌汁を作り、魚を焼く
- パスタを茹で、できあいのソースをかける。サラダをつくる(レタスをちぎって、キュウリを切り、ミニトマトをのせる程度)
週に一度、こうした昼ご飯を用意していました。
しばらく、この期間が続きました。
上記のようなもの以外に、ちょいちょいもう少し難易度のあるものにチャレンジしてきたのですが、作り終わった後かなり疲れてしまったりして、長続きせず…
しかし、この度「料理したいな」という気持ちが出てきたので、再びチャレンジ。
炊き込みご飯でいこう、作戦です。
目次
なぜ、炊き込みご飯か
- 炊き込みご飯は、具材を入れたら、後は炊飯器がやってくれる=火加減をみたり、状態を確認したりの必要なし
- 具材を入れるため、おかずが少なくてすむ
上記2つの理由により、炊き込みご飯+味噌汁やお吸い物、足りないようなら魚を焼く、でやってみようと思いました。
レシピと結果
主婦時代に、ブログを拝読し幾つか作っていたSHIORIさんのレシピ。
書いてあるように、事前に具材を炒めたりする手間がないので、簡単そうだ(もはやこれを作っていた時の記憶は蘇らない(笑))、と思い、挑戦しました。
結果。
しょうがのみじん切りなども楽しく気分よく出来たのですが、途中でいきなりぐっと疲れてしまい…
あれ?さっきまで好調だったんだけどなぁ、となりました。
それでも、美味しく出来上がり、作れた喜びを感じ、「あ~~料理、好きだったんだよなぁ~」と、料理が好きだった時の感覚が少し蘇りました。
うつ病が辛かった時には、簡単なレシピでさえも手順を見ているとぐったりしてしまったのですが、今はレシピを見ることを楽しいと感じるし、どんな料理か想像し、今度やってみようかなと考えるとわくわくします。
皆々様のおかげさまで、ここまで快復して来られたな、と、しみじみ。
週1回の料理に、しばらくは炊き込みご飯のバリエーションで行こうかなと目論み中です。
私の経験から思う料理というハードル
人によって、うつ病の快復過程で何が先に大丈夫になっていくかは異なると思うのですが、私においては、料理はだいぶ後の方でした。
といっても、まだ料理も元気だったころのようには出来ませんが…
以前、ネットで色々検索した時も、料理が出来るようになるのはかなり後だった、という方がけっこういらっしゃるようでしたし、主治医も「料理が出来るようになったらだいぶ回復している」とおっしゃっていました。
私は家族と同居していてご飯を作ってもらえたけれど、一人暮らしの方はどれほど大変かと思うと胸がつまります…
うつ病が辛い時には何もかもがキツイのですが、中でも料理の困難さは形容しがたいものがありました。
「体調が悪すぎてやりたくない」のもあるけれど、「料理」という行為自体が難しいのです。
高齢の方は料理が難しくなると言いますが、少し似ているのでは?と思っています。
料理はかなり総合力がいる行為だなと、うつ病になって思い知りました。
おわりに
私は一人暮らしではないので机上の空論になってしまうかもしれないけれど、ものすごくうつ病が辛い時の食事対策について、いつか書けたらいいな、と思っています。
生きていくため、食べることは欠かせないもの。
必要な栄養素を摂取することは、身体の基本となるので、うつ病の回復のためにも大切だと思います。
しかし、うつ病が辛い時には「わかってるけれど、無理なんだよーーー!!」という状態になる…
母が食事を作って出してくれたから食欲がなくとも自動的に食べていたけれど、一人暮らしだったらまともに食べてなかったんじゃないかと思います。
一人暮らしをしていらっしゃる方で、頼れる家族がいて、家族との仲が良好な場合には、うつ病が辛過ぎる時期には家族に頼ることも視野に入れた方が良いかもしれません。
食事のみならず、生きていると掃除、洗濯、ゴミ出し、買い物などがあって、経験上うつ病が辛い時期にはかなり大変だと思うのです…
今、辛い状況にある方が、少しでも、少しずつでも、体調が楽になり、過ごしやすくなっていくことを、心から願っています。
コロナのニュースも、うつ病で体調が悪い時には不安が膨らんでしまうかもしれません。
そうした時には情報から適度に距離を置いて、無理をせず、過ごして参りましょう。
お読みいただき、ありがとうございました。