うつ病になる以前、私はあまり断ることが出来ませんでした。
ちょっとスケジュール的に過密になるな~と思ったり、
けっこう疲れていて体調に負担がかかるな~と思っても、
頼まれごとや誘いを引き受けることが多かったです。
相手のことを思って…の部分もあったけれど、「自分がいい人に見られたい」「キャパシティの多い自分でありたい」願望が強かったように思います。
うつ病になり、ぐったりしていてどうにもできない状態を経験し、自分のキャパシティを自覚して、優先順位を考えて行動し、体力的に厳しいな、と思った時には、断ったり別日を提案するようになりました。
目次
うつ病になる前
うつ病になる前、モットーは「何事も全力投球」のようなタイプでした。
「限界は自分が決める」と思っていたり、「出来ないとは言わない」と思っていたり。
なんとかよく言えばやる気に満ちているようですが、実際は自分が「出来ない」とは言いたくないという虚栄心があったと思います。
断ることが苦手で、誘いがあれば予定が重ならなければ基本的に参加していたし、頼まれごとも引き受けることが多かったです。
相手を思って…の部分もあったけれど、いい人に思われたかったり、色々出来る自分でありたい、という思いが強かったからのように思います。
何が大切か
うつ病になってからは、エネルギーが少ないため、物理的にあれもこれもはできない。
そのため、「何が大切か」「何が優先か」を考えて行動するようになりました。
先日、父母のスマホの買い替えに同行した日。
朝、父が庭仕事を始めていて、最近は庭仕事を一緒に行うことが多かったのですが、「今、庭仕事をしたらスマホの買い替えの頃にはかなり疲れている可能性がある」と判断し、父には申し訳ないけれど一人で行ってもらいました。
その日重要だったのは、父母のスマホの買い替えに同行すること。
そのために、エネルギーを温存しました。
自分のその時の能力と体調を自覚する
自分のその時の能力と体調を自覚して、やることを調整する。
それは、重要なことにエネルギーを使うために、大切なことだと感じています。
疲れ知らずのものすごく体力があってメンタルも強い人ならば話は違うかもしれませんが、うつ病でなくても仕事などをしていく時、この感覚は有効のように思います。
どれもに全力投球できたら理想かもしれないけれど、エネルギーは有限。
そのエネルギーをどう配分するか、と考えることは、長く続く人生や仕事をしていく上で、大切なことのように感じています。
断る勇気と交渉
先ほどのスマホ買い替えの件のように、自分の状態を把握して、「これはちょっとキャパシティ的に厳しい」と思った時、断ったり交渉するようになりました。
初めは、断ることになれず落ち着きませんでしたが、
何事も練習で、だんだんと慣れていきました。
断る際、理由は言うようにしています。
たとえば、
「今日はこれがあって、それもやると体力が持つか自信がないから、申し訳ないけれど出来ない」等。
「今日はこれがあって体力的に多分厳しいから、明日でもいい?」など、交渉することもあります。
仕事ではなかなか断りにくい場面があると思いますが、そんな時には出来る範囲での交渉を行うのもいいかもしれません。
相手も自分も大切に
自分を大切にするとは、こういうことなのかもしれないな、と思います。
何もかも断って人任せにするのはもちろんよくないですが(うつ病などの病気でかなり辛い時は例外)、自分のキャパを明らかに超える分まで引き受けてしまうと、自分の負担になってしまいます。
大切な用事や仕事で、思うように力が発揮できないことにもなりかねません。
理想は、相手もオッケー、自分もオッケーのラインだなぁと思います。
相手を大切に。
自分も大切に。
バランス感覚を持って、過ごしていきたいと思っています。
おわりに
人によってキャパシティは違いますし、体調によっても変わります。
出来る時にはやれたらいいし、「これはちょっと厳しいな」と思った場合に、勇気を出して断ったり交渉することは、大事な要件で力を発揮することに繋がるように思います。
- 自分の状態を把握
- 何が大切か、優先かを考える
- キャパシティ的に厳しい時は、断ったり交渉する
- 相手もオッケー、自分もオッケーなラインをさぐる
これも、うつ病になって学んでいることの一つです。
うつ病は「辛い」という言葉だけでは表現できない程辛いし苦しいですが、回復していく過程でいろんなことを学べる機会を与えてもらっているなと思ったりしています。
こちらは今日は小春日和のような暖かさです。
日によって寒暖差がありますが、ご自愛ください^^