うつ病を患った場合、共通する症状というものもあると思いますが、出る症状が異なる場合もあると思います。
私の場合ですが、うつ病を患ってから対人が一気に苦手になりました。
かなり大変だった頃は苦手の域を超え恐怖といった感じでした。
こんなに対人が苦手になってどうしようと思っていましたが、うつ病が良くなっていくにつれて対人恐怖の方も比例して大丈夫に。
今回は長くなってしまいましたが、その対人恐怖の回復過程の体験記を書きたいと思います。
目次
対人恐怖からの脱却段階
LEVEL1 宅急便を受け取れない
うつ病が最も辛かった時期には、宅急便を受け取ることさえも苦痛で、家族に頼んでいました。
母の友人が自宅に来た際、自室にいても「人が来ている」というだけで恐怖で、身を固くしていました。
この時期の過ごし方
「この時期が過ぎ去るのを待つ」ということが、心構えとしてはいいように思っています。
あまりの人に対する恐怖心に、自分の状態のまずさを感じて焦ったり不安になったり混乱したりする場合があると思うのですが、この時期はいわば大嵐の中にいるようなもの。
大嵐の時、不要不急の用事以外は外出しないように、無理をせずじっと過ごし大嵐が過ぎ去るのを待つのがいいように思います。
私は実家暮らしで家族がいるため、家族と医者以外の人と接しない暮らしも可能でしたが、一人暮らしの場合のこの時期の大変さは言葉にしきれないものだと思います。
対人において言えば、食事や生活用品の調達がハードルですよね…
買い物へ行くのが辛く、宅配やネットで購入するにしても、受け取りが生じます。
受け取るためには、対面することに。
対策として、マスクやメガネなど、自分の顔の一部を何かで少し隠すと、もしかしたら僅かかもしれませんが抵抗が和らぐかもしれません。
LEVEL2 コンビニや本屋など、一瞬の対面に度緊張
少しずつ外に出だした時、コンビニや本屋など、ほぼ会話をしない対面でもかなりの緊張をしていました。
ただ支払いをし、物を受け取る。
それだけのことが精一杯でした。
余談ですが、この頃はお金を間違えて出すこともしばしばありました。
頭の働きもまだまだスムーズにいかない時期でした。
この時期の過ごし方
「今日はコンビニで無事に買えた」など、緊張しようと何だろうと「なんとかでも出来た」という、出来た事実に注目するのが良いのでは、と思います。
うつ病を患うと数多くのことが困難になります。
出来ないことが多くて、出来ないことに目がいきがちになる場合もあるかもしれません。
でも、寝たきりの状態から、人に抵抗感を抱きつつでもなんとか買い物が出来るようになった、というのは、大きな前進だと思うのです。
「こんなに人に抵抗感があって大丈夫なんだろうか」と思うかもしれませんが(私は思っていました…)、私の体験では、うつ病が楽になってくるにつれて対人恐怖も比例して楽になっていきました。
ですので、「まぁ、うつ病が楽になっていくにつれて、対人も大丈夫になっていくかもしれないな」ということを、どこか頭の片隅にでも置いておいてもらえると、少しかもしれないけれど不安が減るのかな、と思います。
LEVEL3 お店の店員さんとの会話に抵抗感
コンビニや本屋など、ほぼ会話が発生しない買い物が少しずつ大丈夫になっていった次の段階として、服屋などの店員さんとの会話に抵抗感がある時期がありました。
これはけっこう長く続きました。
その初期の頃は、あまりに緊張して汗がにじみ出ていました。
美容院はビッグイベントで、何日も前から構えて、緊張して過ごしていました。
この時期の過ごし方
無理をしない程度に、少しずつ店員さんと話すようにしていきました。
「リハビリするぞ~」という気持ちではなく、何かふらっと「見たいな」と思うものがあったらお店に入ってみて、会話が発生したらその流れに身を委ねる感じでした。
初めのうちは「そうなんですね」とか「へ~」とか、相槌程度だったと思います。
そして、「うっ」となったら、「ありがとうございました」と言ってスルーっと去るようにしていました。
立ち去るタイミングが掴めず、がっつり捕まってしまったこともありましたが(;'∀')
店員さんとお話することは、私にとって対人のリハビリの機会となっていました。
LEVEL4 人がたくさんいる中で過ごす
だいぶ店員さんへの抵抗感が薄まった頃、人がたくさんいる中で過ごすこともするようになりました。
図書館で語学学習をしたり、イベントに参加したり、といったことです。
この時期の過ごし方
自分の体調をじっくりと観察しながら、無理をしないように、少しずつ少しずつ慣らしていくのがいいと思います。
例えば図書館通いでも、「毎日通う」といったことを目標に掲げることはせずに、「行ける時になるべく行けたらいいな」程度のスタンスが良いのかなと思い、そうしてきました。
うつ病でなくても、ひどく落ち込んでいたり体調が悪い時には、「人に会いたくないなぁ」という日があったりするものです。
うつ病を抱えている今は一層、体調がいまいちな時には無理はせずに、自分の様子をしっかり見つめながらがいいように思います。
LEVEL5 友達と会話する(お茶をする)
多分、人によってはこの「友達との会話」はもっと早い時期にできるのだろうと思うのですが、私はこの段階で大丈夫になりました。
自己分析では、友達との会話は長く続きますし、深い話になることも多く、相手の状況や気持ちなどを踏まえて頭を使って話すからかなぁと。
店員さんの場合、そのお店の物の話が中心ですし、雑談も天気や気候の話なので、友達よりその点で私にとっては難易度が低かったのかもしれません。
この時期の過ごし方
心に留めているのは、「スパンを開けて、無理をしない」ということ。
うつ病になって以降、仲の良い友達とは玄関先で話す程度だったのですが、少し前に念願のお茶をすることが出来ました。
1.5時間程話せ、嬉しくて、少し泣きました。
昔の私だったら、「もう、ここまで来られたーーー!」と浮かれ、他の友達とも積極的に会うようにしていきそうなところですが、うつ病の回復過程でじっくり進む大切さが身に染みているので、「スパンを開けて、慎重に、無理をせずに」やっていこうと思っています。
おわりに
長くなってしまいましたが、うつ病に伴う対人恐怖の回復過程の体験記を書きました。
色々書きましたが、
- うつ病の回復に比例して大丈夫になっていった
- 無理をせず、自分の状態をじっくり見てその時々のステップを経験していった
ということがお伝えしたかったことです。
あまりの対人への抵抗感にショックを受ける場合があると思いますが、うつ病と同様に、じっくり過ごして、少しずつ少しずつ、ステップを踏んでいくのが大切のように感じています。
もっと凝縮して書けたら良いのですが、長くなってしまいました(-_-;)
それにも関わらずお読みくださり、ありがとうございました^^